七間町、食とアートでそぞろ歩き

毎月、七間町通りで2種類のイベントが行われているのをご存知だろうか?
どちらも七間町で長年商売をする店主が発起人。
食とアートにまつわるイベントは、じわじわと注目を集めているよう。

うれし楽し、おいしいマルシェ
青空市

地元の朝採れ野菜、藁科の鮎、山梨のブドウといった季節の食材に加え、手羽先やピクルス、コーヒースタンドなどおいしいものがずらり!毎月第3・5土曜日(他イベントによって変動あり)に両替町交差点から静岡東宝会館前まで、七間町通りにこうした生産者やショップが連なる〝青空市〟。「2015年に映画館がなくなると知り、このままじゃ七間町がさびれてしまう…という危機感から始めました」と話すのは、主催者で美容室ミルソンズポイント(P18参照)の店主、宮﨑正幸さん。宮﨑さんの思いから2014年1月、〝青空市〟が始まった。当初3軒だった出店数が、今では30軒に。宮﨑さんと店長の松井文子さんの2人で準備し、出店料500円から道路使用許可料を除いたお金を貯金。それをテント代に充て、なんと順に出店者へプレゼントしているそうだ。そして今年、奮闘する宮﨑さんの姿に刺激され、新たなイベントが誕生した。

日常を刺激するストリート美術館
おまちでアート

〝青空市〟主催者の宮崎さんに触発されたのが、アクアリウムミクロ(P12参照)の石谷(いしがや)真人さん。「青空市が七間町にとってすごくいい影響をもたらしていると感じ、僕も町のためになるイベントを手掛けたかったんです」と石谷さん。その名は〝おまちでアート〟。きっかけは、知り合いのアーティストの言葉だった。「彼らは静岡で発表の場がないと言います。だから才能ある人が県外に流出してしまうことに」。そこで、作品を発表する場としてこのイベントを思いついた。開催日は毎月第2日曜。出店料は1ブース500円。ライブペイント、紙細工、似顔絵など、30組ほどが思い思いにパフォーマンスや展示販売を行う。石谷さんが目指すのは発表の場に留まらず、アーティストと市民を結びつけること。「作品を見た人からアーティストに仕事の依頼がくればいいですね」。まだ生まれたてのイベントだが、未来への期待が寄せられている。