今年も可愛く舞いました♪

10月中旬に行われる天王神社例祭。注目の的は何と言っても「おせん女踊り」です。地元小学生の女の子たちが、花笠、振袖姿で踊ります。江戸時代から続くこの踊りは、戦後一度途絶えたものの、復刻させたいと願う地元の人々の努力によって昭和51年頃に復活。踊りの中には、お茶を差し出すようなしぐさが。昔、旧初倉の橋のふもとで美味しいお茶を淹れて旅の労をねぎらったと言われる器量よしの娘の姿を描いたものなんですって。

今井屋敷跡

今井信朗

かつての初倉村の村長に
坂本龍馬を斬った男!?

その男の名は今井信朗(いまいのぶお)。江戸末期、幕臣だった今井は明治維新後、農業指導者として旧初倉村に移住し村長を務めるなど、この地の発展に尽力しました。驚くべきは、彼がかの有名な坂本龍馬が暗殺された近江屋事件に関っているということ。地元ではNPO法人「初倉まほろばの会」が発足し今井の屋敷跡の整備をするなど、あらためて彼の存在に光を当て、地域活性化につなげる動きが進んでいます。今年は龍馬暗殺から150年、そして来年は今井没後100年の節目の時期。来る11月11日(土)、屋敷跡では今井信朗100回忌イベントが開催予定。激動の幕末、そして開拓時代の旧初倉に思いを馳せてみては。

今も昔も旅の中継地点?富士山静岡空港周辺。

空港建設着工前のこと、この場所では遺跡の発掘調査が行われました。その時発見された1つがミョウガ原遺跡で、古くは旧石器時代から江戸時代までの遺構、遺物の存在が明らかに。発掘資料は現代の私たちに様々なことを教えてくれます。例えば縄文土器。表面の縄目模様は地域性を表しており、空港の下からは、信州地方と東海地方の土器が一緒に見つかっています。このこと1つをとってみても、富士山空港周辺地域は東西の人々の往来があった場所だったと考えることができます。また、旧初倉地区では奈良時代に国家が整備した官道跡が見つかっています。いわば古代の東海道。旧初倉には初倉駅が置かれ、交通の要として機能していました。そして現在も、この地域には150号線や1号線、そして東名高速道路が通り、流通の中継地点となっています。空港がこの地にできたのは、必然的なことだったのかもしれません。