静岡を明るく駆け抜ける! shizuoka rainbow trains

静岡鉄道㈱では2016年から新型車両・A3000形を導入。2019年が同社におけるグループ創立100周年というタイミングもあり、ただ新型を導入するだけではなく地元企業として静岡を盛り上げたいという考えから7つの色でカラーリングした「shizuoka rainbow trains」が生まれた。そして順次、導入していき、昨年1月に全色を揃えた。この企画は鉄道ファンの間でも話題になり、お披露目イベントには多くの人が集ったという。実はこのカラーリング、単に虹色というだけでなく、静岡に対する思いが込められている。それぞれ「Passion Red:いちご」「Pretty Pink:桜エビ」「Brilliant Orange Yellow:みかん」「Fresh Green:山葵」「Natural Green:お茶」「Clear Blue:富士山」「Elegant Blue:駿河湾」という、〝静岡が誇るいろんないちばん〟がモチーフ。その明るいカラーで静岡~清水間を走りながら、私たちに元気や誇りを与えてくれる存在なのだ。また、銀色の車体の新型車両、旧型でも未だ現役で走っている車両もあり、バラエティに富んだ静鉄電車には、見かけるとちょっとした楽しさをもらえる。市民の足として便利なだけでなく、走るエンターテイメントと言えるかもしれない。新静岡・草薙・新清水の駅の窓口では、新型車両などのオリジナルグッズも販売中。何色が走っているか知りたいという人は、静岡鉄道HPの「新型車両A3000形運行情報(https://train.shizutetsu.co.jp)」でご確認を。

今川・徳川両氏と関係が深く、地元に根付き住民に親しまれる 「きよみずさん」

音羽町にある清水寺は、1559年、兄・氏輝公の遺言を受けた今川義元公の命により、創建。その名は、駿府城と谷津山の位置関係を、京都御所と清水寺に見立てたことで付けられたという。地元の人たちに「きよみずさん」の愛称で親しまれ、そこから周辺にも「きよみずさん通り」や「清水山公園」との名付けがなされていったようだ。まさにこの地に根付いた寺と言える。また、毎年7月9日(雨天の場合は翌日に順延)に行なわれる観音祭りでは、静岡市内で一番早く花火が上がる。徳川家康公がお参りにきた記念に上げていた狼煙を起源とするようだが、夏の訪れを告げるこの風物詩を楽しみにしている人も多いだろう。2月3日は節分法会も行なわれ、事前に申し込みをすると、当日厄除け祈願をしたお札を郵送してもらえる。節分のお勤めが行なわれる薬師堂は富士山本宮浅間大社から移築されたもの、昭和6年に再建された本堂は当時では珍しい鉄筋コンクリート造りと、見所が尽きない。年に一度、静岡市の「文化財公開デー」で、普段見られない観音堂の中が公開される。またご本尊は、家康公から寄進されたという千手観音菩薩。秘仏で、33年に一度のご開帳の際のみ拝見が叶う。次回は2029年とのこと、覚えておきたい。御朱印も受け付けているので参拝の証にぜひ。住職不在の場合もあるので、事前に電話で確認してから訪れよう。

音羽山清水寺 静岡市葵区音羽町27-8 ℡/054-246-9333