新たな賑わいに向かって挑戦するまちづくり。

清水七夕まつりとパークレット、2つの新しい取り組みを取材してきました。

1968年の清水七夕まつりの様子。
[日時] 7/7(木)~10(日) 10:30~20:00
[会場] 清水駅前銀座商店街、清水駅東口公園
http://shimizutanabata.com

新たな船出。

清水七夕まつり

清水の夏の風物詩である「清水七夕まつり」は、1953年に第1回が開催された。それまでは、各地域の商店街が各々の七夕飾りを店頭に飾る小規模の祭りが行なわれていたが、「清水みなとまつり」に並ぶ東海地区の名物にしようと、当時の清水市商店街連盟が中心となり、七夕飾りコンテストなどのイベント性豊かな祭りとしてスタートした。
コロナ禍で2年間中止を余儀なくされたが、今年3年ぶりに開催される予定だ。そこで、これからの清水七夕まつりについて実行委員長の伊東さんに話を伺った。
第68回となる今回、コロナが未だ収束しない中での開催となることもあり、コロナ禍においても開催できる持続可能な祭りを目指して枠組みから作り直すことになったという。今までは、清水駅前銀座商店街と清水銀座商店街を中心に行なわれていたが、会場を七夕飾りがメインとなる清水駅前銀座商店街と、ステージイベントがメインとなる清水駅東口公園に変更。出店も2つの会場に分散し、人の流れを分けることで密になり過ぎないように配慮する。また、七夕飾りの間隔や高さを調整するなど人が一ヶ所に密集しにくい環境作りも考えているそうだ。検討の末、短冊に願い事を書いて飾ることができる「七夕神社」は、今年一旦中止することを決めた。ただ楽しみにしている人も多いため、来年以降は何らかの形で再開したいという話だ。70年近く続く中で、近隣の企業や学校、市民が作った飾りも多くなり、商店街の祭りから市民参加型の祭りへと徐々に変化してきた。今回の開催は表現や方法は新しくしつつも、伝統的な七夕祭りとして継続していくための新たなスタートとなる。あなたも無理のない範囲で出かけてみてはいかがだろうか。

パークレットでの出店、イベント開催など活用の問い合わせは、静岡市道路部道路計画課へ。℡/054-221-1239

賑わい生み出す場を目指して。

清水銀座パークレット

道路法改正で「歩行者利便増進道路(通称:ほこみち)制度」が創設され、全国的に道路空間活用の動きが起こっている現在。静岡市でも、呉服町の「ハニカムスクエア」を筆頭に、取り組みが始まり、清水銀座にも昨年5月から「パークレット」が設置された。パーキングチケット廃止に伴いスペースが生まれたこと、コロナ禍により屋外の憩いの空間が求められていたことをきっかけに、社会実験も兼ねてスタート。設置を知ったJAしみずサービスが日曜朝市の開催を希望。空き店舗前も含めた歩道空間で農家から直接仕入れる野菜を月2回販売している。来場者は毎回150~200名を数え、朝9時のオープン前から列ができるほど。その賑わいを聞きつけた雑貨や焼き芋販売などの〝便乗出店〟がさらなる賑わいづくりに貢献している。パークレットの設置と朝市の開催は今後も継続予定という。「ほかにもパークレットを活用したいという声が出てきてほしい」と管理を担当する静岡市道路部道路計画課。街の賑わいづくりの新たなツールとなるのか、今後の展開に注目したい。